広域連携


 大熊町民になって1年。ここでの生活にもすっかり慣れ、日常的な「当たり前」が増えた宣伝チームの常世田(トコヨダ)です。

 ところで、引越したらまず必要になるのが自治体指定のゴミ袋ですね。前に暮らしていた相馬市には相馬市の、南相馬には南相馬市の指定するゴミ袋がありました。それをスーパーなどで購入するのが一般的でしたから、大熊に来たときもスグ町内のコンビニに買いに行きました。



 しかし驚いたことに、ここのゴミ袋は富岡町や浪江町でも購入できるとのことでした。その理由は「双葉地方広域市町村圏組合」がゴミ処理を行っているからで、双葉郡内では8町村が同じゴミ袋を使っているのです。後で知ったことですが、消防もこの双葉地方広域市町村圏組合の仕事だそうです。

 大都市ではあまりなじみのない広域連携。人口減少やインフラの老朽化に悩む地方自治体では、資源の共同活用をするところが増えているといいます。ごみ処理や消防だけでなく、体育館・文化施設・医療機関、さらには公務員の専門人材も共同活用されています。

 総務省は2040年頃から人口減少・高齢化が顕著になるとしており「持続可能な形で住民生活を支えていくためには、各地方公共団体がそれぞれの強みを活かし、資源を融通し合うなど、地域の枠を超えた連携が重要」と、多様な広域連携を推奨しています。

 そうなると大熊町の「強み」は何とすればいいのでしょう?帰還町民は極端に少なく、一次産品も豊富には採れず、観光資源に乏しく、公共交通も便利というにはほど遠い状況にあります。ただ、お金ならあります。令和6年度の一般会計当初予算は、前年比約5%増で過去最大となりました。

 ならばそのお金を使って、会津地方の農業生産者と連携して大熊で新鮮野菜の直売会ができないか?と、考えているところに「おおくまチャレンジ応援プログラム」の案内が目に飛び込んできました。



 美味しい野菜を作る生産者がいても販路に事欠く町がある一方、お金はあっても新鮮な野菜を買う場所すらない町もあります。この両者がそれぞれ強みを活かし、連携して野菜の販売会ができるなら…。

 「おおくまチャレンジ応援プログラム」の後期募集は、間もなく始まります。


【外部リンク】

おおくまチャレンジ応援プログラム


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